犬の健康

肥満・生活習慣病・糖尿病について

近年、生活習慣病や肥満の犬が増えています。原因は、人が食べるものや必要以上の食べ物を欲しがるままに与えてしまうことです。

体重が増えすぎると、関節炎になったり、心臓疾患の原因となったりすることもあります。ついつい甘やかしてしまいがちですが、パートナーの健康のためにも食生活に気を配り、適度な体重を維持できるように心がけましょう。

肥満・生活習慣病・糖尿病について

外耳炎について

外耳炎とは

犬の耳は、外耳・中耳・内耳の3つに分かれていて、そのうち、耳の穴から鼓膜までの範囲を「外耳」と言います。外耳炎とは、外耳の部分が炎症を起こしている状態のことです。

炎症の原因を大きく分けると、「細菌感染などの感染症」と「アレルギーからくるもの」の2つです。実際に多いのは、アトピーなどのアレルギーが原因となっている外耳炎のほうです。

外耳炎とは

症状について

軽い炎症の場合はかゆみ程度ですが、炎症が強くなると痛みを伴ってきます。痛みがある場合、飼い主さまが手を頭のほうへもってくると嫌がったり、耳や頭を触ろうとすると怒ったりすることがあります。
また、炎症でできた膿などが耳から出てくる「耳だれ」といった症状がみられることもあります。

外耳炎を放っておく危険性

外耳炎を放っておくと、炎症が徐々に中耳や内耳にまで広がり、内耳炎を引き起こします。
炎症が広がると、鼓膜につながる穴がせまくなって耳が詰まった状態になります。ひどい詰まりの場合は、炎症が収まった後も詰まりが治らないことがあります。そうなると、外科手術が必要となります。
炎症が神経に関わる部分まで達すると、前庭疾患の症状が出ることがあります。前庭疾患になると平衡感覚を失うので、「ふらついた歩き方をする」「まっすぐに歩けていない」「円周徘徊をする」といった症状があらわれ、最後には動けなくなります。

外耳炎を治すには

まずは外耳炎を引き起こした原因を調べ、それから治療を行います。感染症が原因の場合は、抗生物質などのお薬を使って治します。炎症がひどい場合は、炎症をおさえる飲み薬や耳に垂らしていれる点耳薬を使います。

アレルギー性の外耳炎は、身体の一部分にしか症状が出ないため、一見わかりにくく、耳の入り口あたりは腫れていても、中をよくみると症状が少ないこともあります。目にみえている症状だけでなく、アレルギーそのものを治していく必要があるため、全体をよくみて原因を追究します。

外耳炎を治すには

以前は治療にステロイド薬のみを使っていましたが、現在はかゆみにも炎症にも効果的で、ステロイド薬よりも安全なお薬が出てきています。そういったお薬を使いながら治していきます。

犬を飼う上で注意すること


「適度な運動」と「適切な食事」を心がけ、生活習慣病を防ぎましょう。また、いつもと違う様子がみられたら、早めに病院でみてもらうようにしましょう。

普段から定期的に病院で受診しておくと、ちょっとした体調の変化に気づきやすくなります。また、ワクチンは一度接種しただけでは、完全に感染を防ぐことができません。当院では、毎年ワクチン接種を受けることをおすすめしています。